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この間、職場の経理部長が、
『年末調整で還付金を貰うって得みたいだけど、実は損をしているんだよ』
と教えてくれました。

最初はお金がもらえるのに損してるって?
と思いましたが、詳しい説明を聞くとなるほどと関心をしました。

今回は貰って嬉しい年末調整の還付金の疑問についてお話したいと思います。

なんで還付金&追徴課税が発生するの?


サラリーマンは1年かけて所得税を天引きで支払います。
会社はどうやって1年分の所得税を天引きするかというと
今月の給料は○○万だから今年の年収は△△万円で
扶養家族が○人いるから今年の所得税額は??だな
じゃあこの金額を12で割った金額を天引きしておくか
経験に基づいて適当に決めています。

しかし同じ扶養家族でも70歳以上の老人と大学生だと控除額が違いますし、
生命保険など色々な控除項目があるので、実際に支払う所得税額にズレが生まれてしまいます。
そのズレを修正してくれるのが年末調整で、その結果
還付金&追徴課税が発生します。

なんで還付金をもらうと損なの?


なんで経理部長が還付金をもらうと損といったかというと
例えば還付金が10万円あったとすると
この1年間国に10万円を無利子で貸してたということになります。
逆に追徴課税が10万円ある場合は1年間国から無利子で10万円借りてた
ということになります。

 

この例で行くと10万円還付金をもらった人は
10万円分の金利分損をしています。
逆に追徴課税を支払った人は
10万円分の利息を支払わなくても良いのでその分得をしています。
実際に還付金分の10万円が手元にあった場合、資産運用などで
資産を増やす事も出来たかもしれないし、色々な使いみちがありました。

年末調整に必要な書類は?

税金は追徴課税がある時は催促の書類が来ますが、還付する場合は自分で申告しなければいけません。
なので、サラリーマンが簡単に税金を還付出来る年末調整は忘れずに行いましょう!

年末調整の書類は通常会社で提出するように言われます。
期限までに提出しないと年末調整がその分還付されないので注意してください。

年末調整で自分で用意する書類
1.生命保険料控除証明書
2. 損害保険料控除証明書
3.配偶者の収入明細
4.住宅借入金等特別控除
5.その年に転職した場合、前職の源泉徴収票


年末調整の書類を出し忘れた時は?


年末調整の書類を出し忘れた場合
その分の還付金を諦めるしか無いのでしょうか?

年末調整の書類を出し忘れた場合、
還付申告と言う方法があります。
還付申告の時期は
確定申告の時期とは関係なく
忘れた年の翌年1月1日から5年間還付申告することが出来ます。

還付申告の方法は簡単で国税庁のホームページ
確定進行書類等作成コーナーで還付申告の書類が作成可能です。
作成した書類を電子申告か税務署に郵送で提出することが出来ます。

この還付申告は年末調整の書類を出し忘れた場合だけでなく
マイホームを建てた時や災害や盗難で資産に損害が出た時にも
申告することが出来ます。


終わりに
今回の記事は参考になりましたか?
私も部長に還付金をもらうと損をしていると説明された時は
お金を持っている人はそんな細かいところまで考えているんだと関心しました。
沢山還付されるのは一概に嬉しいこととは言えませんが、
1年かけてタンス預金をしたと思えばちょっとは嬉しいかな?と思います。